針を持つのは、いつも夜です。

家事が一段落して、子どもが眠りについた後の静かな時間。 テーブルの上に広げたビーズや糸を前に、ひとつひとつ手を動かしていると、 ざわついていた気持ちが、すーっと落ち着いていく。 そんな時間が、MRE handmadeのはじまりです。

「自分のために」作っていたものが、誰かの手元へ

もともとは、誰かに見せるつもりなど全くありませんでした。 ビーズを通したり、糸を編んだり、布に刺繍を施したりするのは、純粋に自分が楽しいから。 その積み重ねがいつの間にかコレクションになり、友人に見せると「これ、売ってほしい」と言われるようになりました。

最初は戸惑いました。プロでもないし、大した道具もない。 でも「誰かがこれを身につけてくれるかもしれない」という感覚は、 作ることへの喜びをまた別のかたちで教えてくれました。 それが、ブランドとして外へ踏み出すきっかけになりました。

4つの技法に込めた、それぞれの思い

MRE handmadeの作品は、刺繍・クロッシェ・ビーズワーク・ソーイングという4つの技法を軸にしています。 それぞれに、好きな理由があります。

刺繍は、布という白紙に色と形を描く行為です。 一針ごとに表情が変わっていく様子が好きで、完成したときの達成感はほかの技法にはない独特のものがあります。 小さな花ひとつとっても、糸の重ね方次第で全く異なる顔になる。その自由さに、今も飽きません。

クロッシェは、リズムがあります。 かぎ針を動かす規則的な手の動きに、頭が空っぽになっていく感覚があります。 できあがった作品の、あのやわらかな立体感と温もりは、 布でも金属でも出すことのできないものだと思っています。

ビーズワークは、光との対話です。 同じビーズでも、光の当たり方によって全く異なる輝きを見せる。 その予測できなさが面白くて、並べる順番や色の組み合わせを考えるだけで、何時間でも過ごせてしまいます。

ソーイングは、暮らしに寄り添う行為です。 布を裁ち、縫い合わせて、バッグやティッシュケースといった日々の道具を仕立てる。 毎日の手元にそっと収まっていく感覚は、アクセサリーとはまた違う、静かなよろこびがあります。

季節と、日常の小さな幸せをかたちに

デザインのモチーフは、日常の中にあるものばかりです。 春の桜、夏の緑、秋の実り、冬の静けさ——日本の四季の移ろいを、アクセサリーのなかに閉じ込めたいと思っています。

散歩の途中で見かけた野草の色、夕暮れの空のグラデーション、 子どもが手のひらに乗せてきた小石のかたち。 そういうなんでもないものが、ふとデザインの種になります。

「特別じゃない毎日を、少しだけ豊かにする」。 それがMRE handmadeのものづくりの根っこにある気持ちです。

作り手の顔が見えるものを、届けたい

量産品が悪いとは思いません。でも、作り手の顔が見えるものを持つというのは、 やっぱり少し違う体験だと思っています。

これを誰が、どんな時間に、どんな気持ちで作ったのか。 そういうことが少しでも伝わるアクセサリーを作り続けていきたいと思っています。

手に取ってくれた方の毎日に、そっと溶け込むような一点を。 それが、MRE handmadeの願いです。

MRE handmade Shop

作品を、見てみてください。

刺繍・クロッシェ・ビーズワーク・ソーイングから生まれた一点物のアクセサリー。
Instagramでは制作の様子も発信しています。

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